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米国原子力空母「ニミッツ」寄港反対行動

米国原子力空母「ニミッツ」寄港反対行動

2023年5月19日午前9時半。小雨が降り視界が悪い佐世保港の玄関口「高後崎」に薄っすらと米国原子力空母「ニミッツ」の船影が見えた。原子力空母の佐世保港寄港は2014年8月の「ジョージ・ワシントン」以来約9年ぶりで、同船の寄港は2008年2月に初めて佐世保港に寄港してから15年ぶり2度目で、米海軍空母の佐世保港入港は通算16回目となる。

入港目的である「乗組員の休養と物資の補給」とは裏腹に、様々な情報が錯綜する中、東アジアにおいてロシア・北朝鮮・中国の問題と併せて東南アジア諸国でいくつかの混乱が生じており、それに対する存在感を含めての展開。またG7広島サミット開幕のタイミングでの入港は同盟国への安心感を与える為で「空母という力で同盟国を守る」「外洋艦隊を保持し海洋戦力としての米国が守る」と象徴的な意味を持たせたのではないかと分析する一方、米海軍内部においてウクライナ情勢でも分かる様に「無人化」それに伴う「省力化」所謂、最も人間が必要な空母艦隊・空母機動打撃群の空母を主力とした作戦展開を今後続けるかどうか検討している含みがあり、「空母が象徴的」だといつまで続くのかという疑問も囁かれている中、佐世保地区労を中心とした現地闘争本部は海上・陸上から抗議行動を繰り広げた。「空母入港反対」と書かれた横断幕や、各単産の組合旗を掲げた全港湾長崎県支部のOB所有の船を含む11隻の船団に20名以上が乗り込み、8時に出港。俵ヶ浦沖にて1時間弱待機し、9時半過ぎに佐世保港に入った空母並走しながら、我々全港湾の反戦、反核のたたかいの結集と意志をシュプレヒコールで迎え撃った。その後、空母が投錨した後は、空母の周囲を回りながら抗議行動を最後まで展開し、抗議の意思を示し続けた。一方、陸上でも通過する空母を見下ろす高台で入港抗議集会を行い、海上で闘う仲間との連帯した行動を繰り広げた。

19日の入港時の海上・陸上の抗議行動後は、夕方の座り込み行動が出港前日の22日まで毎日行われ、20日には九州地区抗議集会が市内の公園で開催され、その後市内をデモ行進し、23日の追い出し集会まで、全港湾九州地方本部及び長崎県支部として延べ140名の動員を行い、佐世保港が核艦艇寄港基地として強化され日米軍事一体化の一翼を担わされる事、核搭載可能な艦船の寄港慣らしによって非核三原則が益々空洞化される事、動く核基地である原子力空母は「核と人類は共存できない」と言う我々の基本理念と相容れない事は明らかで、原子力空母の寄港に強く抗講し、憲法を改悪し戦争ができる国づくりへのいかなる策動も許さず、武力で平和は守れない事を更に強くアヒ°ールし、反戦平和の取り組みを展開する事を肝に銘じながら、原子力空母寄港反対闘争を終えた。

 

全日本港湾労働組合九州地方長崎県支部執行委員長         小野圭一朗

 

 

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